管理人hiro(@DoorLoves)です。
キャンプやアウトドア活動(フィッシング・登山etc)で出会うことのある
人にとって害をなす虫に関してまとめました。
出会った場合は気を付けてください。
対策や対応方法なども別で紹介いたします。
(トップ画像はオオスズメバチです・・・迫力あって怖いですね・・・)
※虫が苦手な方は閲覧注意!
ポイント
- かゆみを伴う吸血タイプ
- 痛みを伴う吸血タイプ
- 毒体液タイプ
- 毒針タイプ
- 咬毒(コウドク)タイプ
- 体液ガスタイプ
- 口吻(コウフン:口のとげ)タイプ
- 毒針毛・毒棘タイプ
- 悪臭タイプ
なんと!
上に挙げたようにとても多くのタイプの害をなす虫がいます。
タイプは特徴を管理人が勝手に書いています。
でも、分かりやすいはずです(笑
タイプ別でみていきましょう。
目次
かゆみを伴う吸血タイプ
刺したり、咬んだりして吸血するタイプで、
かゆみを伴う種類の虫です。
一番身近にこのタイプの忌々しいヤツがすぐに思いつきますよね。
あの羽音、とってもキライです。。。
他にも、自然の多い場所にいることが多く、
強いかゆみと治りの悪いブユや、
とても小さく網戸さえ抜けてくることがあるヌカカなどがいます。
蚊
そうです・・
コイツです・・・
最も人の生活に近い場所で活動し、
日常的に出会う確率が高い嫌われ者です。
吸血を行うのは、メスの個体です。
産卵のための栄養源とするためです。
日本国内に分布する蚊はおおよそ5種です。
ヒトスジシマカ
分類 | カ科ナミカ亜科ヤブカ属シマカ亜属 |
学名 | Aedes (Stegomyia) albopictus |
大きさ | 2.4~3.0mm |
分布 | 本州以南(沖縄除く) |
出現時期・場所 | 5~11月 人の生活圏(昼行性) 山間部や人の少ない所では少ない |
一番メジャーな種ではないでしょうか。
特徴は、胸部の背中側に白い一本の正中線(真ん中を走る一本の線)があります。
東南アジアの熱帯地方では、デング熱や、チクングニア熱を媒介することがあります。
日本においても、2014年の夏に東京都においてデング熱を媒介し、
108名の感染者を出し、代々木公園の殺虫剤散布などのニュースが
大々的に報道されたのが記憶に新しいところです。
アカイエカ
分類 | カ科ナミカ亜科ナミカ族イエカ属 |
学名 | Culex pipiens |
大きさ | 5.5mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 年間を通して 人家の近く |
こちらも、日本国内では多く見られる蚊です。
人家に一番近い生活圏です。
夜間に吸血することが多く、昼間は家の中に潜んでいることが多いです。
日本脳炎やバンクロフト糸状虫症などを人から人へ媒介することがあります。
ヤマトヤブカ
見た目は、ヒトスジシマカに似た縞をもつ蚊です。
見分け方は、ヒトスジシマカの特徴である、胸部の背中に正中線がなく、
黄褐色の縦じま模様があります。
また、羽にマダラ模様があります。
分類 | カ科ナミカ亜科ヤブカ属シマカ亜属 |
学名 | Aedes japonica (Hulecoeteomyia japonica) |
大きさ | 6.0mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 5~11月(昼行性) 野山(市街地は少ない) |
主に野生動物から吸血することが多いです。
人に対しては吸血することがある程度です。
日本脳炎を媒介することがあります。
オオクロヤブカ
分類 | カ科ナミカ亜科クロヤブカ属シマカ亜属 |
学名 | Armigeres subalbatus |
大きさ | 7.5mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 5~11月(昼行性・夕方活発) 不衛生な場所に多い(トイレや畜舎など) |
上表を見て頂ければわかりますが、とても大きいです。
ヒトスジシマカの3倍ほどの大きさがあります。
特徴は、名前の通り黒くて大きいのが特徴です。
また、胸部の周辺が白色をしています。
そして、幼虫は汲み取り式便所や肥料溜などのハエが発生する環境と同様の
不衛生な場所が多いです。
そのため、成虫もトイレや畜舎などに多く存在します。
シナハマダラカ
分類 | カ科マダラカ亜科ハマダラカ属 |
学名 | Anopheles sinensis |
大きさ | 3.7~4.7mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 5~9月(夜行性) 比較的綺麗な水田・池・沼の近く |
羽に白黒のマダラ模様があります。
また、静止時に尾端を上に上げ、斜めの姿勢を取ることが特徴です(写真参照)
人よりも、大型の動物(牛や馬)を好む。
かつて、三日熱マラリアを媒介していました。
ブユ(ブヨ・ブト)
正式名称はブユです。
地方によって、ブヨ・ブトなんて呼び方があります。
世間一般的には、知名度は低いかもしれません。
でも・・・蚊より悪質だと管理人は思います。
後述する、ヌカカとともに、蚊よりかゆみの期間が長く、
刺すのではなく、かじって出血させ吸血するため、
傷口ができ、治りが良くありません。
ブユの幼虫は水質の指標昆虫となるほどに水質汚染に弱く、
綺麗な水のある場所でしか生活が出来ません。
そのため、山地や高原などのキャンプ場には存在することが多いです。
住宅街ではほぼ見かけることがありません。
日本国内でよく見られる代表的なものは2種です。
アシマダラブユ
出典:Wikipedia
分類 | ブユ科ブユ亜科アシマダラブユ属 |
学名 | Simulium japonicum |
大きさ | 3.5~5.0mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 積雪時を除く通年、特に3~9月 夏場は朝夕の涼しい時間に多い 渓流や山中など自然の多い場所 |
黒褐色~黒色をし、黄白毛がある。
脚は黒色で各節に黄白紋がある
キアシオオブユ
分類 | ブユ科ブユ亜科アシマダラブユ属 |
学名 | Prosimulium yezoense |
大きさ | 4.0mm |
分布 | 北海道・本州・九州 |
出現時期・場所 | 積雪時を除く通年、特に3~9月 夏場は朝夕の涼しい時間に多い 渓流や山中など自然の多い場所 |
写真のように、黒褐色をし黄色毛が密集して生えています。
脚も黄褐色をし、各節の末端部分だけ黒褐色をしています。
ヌカカ
キャンプや他のアウトドア活動において、小さな厄介者です。
名前の由来は、糠(ぬか)のように小さい蚊。
本当に小さいため、網戸や蚊帳を抜けることがあり厄介です。
蚊やブユと違い、吸血された直後は痛みもかゆみも感じることは少なく、
翌日以降に腫れとかゆみが起こり完治に1週間ほどかかります。
出典:Wikipedia
分類 | ヌカカ科 |
学名 | Prosimulium yezoense |
大きさ | 1.0~1.5mm |
分布 | 北海道・本州・九州 |
出現時期・場所 | 3月~9月 森林・渓流沿い・海岸沿い |
大きさから、一見ゴマのように見えます。
よく観察すると透明よりの翅に黒い紋様をもつものが多いです。
マダニ
咬まれたときやすぐにはかゆみや痛みはありません。
そのため、気付きにくいことも特徴です。
1週間後ぐらいに吸血が終わり脱落した後、かゆみ・痛み・灼熱感があります。
マダニは、ライム熱、回帰熱、日本紅斑熱、ダニ媒介脳炎、重症熱性血小板減少症候群などの
病原体を媒介することがあります。
マダニには咬まれないように注意しましょう。
国内で代表的な3種をご紹介しておきます。
ヤマトダニ
出典:大阪府
分類 | マダニ科マダニ属ヤマトマダニ |
学名 | Ixodes ovatus |
大きさ | 2.0~3.0mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 森林・渓流沿いの草むらなど |
体色は写真のように黄褐色をしています。
若い個体は、小型の哺乳類に寄生し、成虫になると人を含めた大型の哺乳類に寄生します。
フタトゲチマダニ
出典:大阪府
分類 | マダニ科チマダニ属フタトゲチマダニ |
学名 | Haemophysalis longicornis |
大きさ | 3.0mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 5~10月 イネ科植物に多い |
マダニの中で唯一、単為生殖を行います。
単為生殖とは、有性の生き物であり、メスのみで子をなすことが出来ることです。
勝手に増えていってしまうわけです・・・
シュルツェマダニ
出典:Wikipedia
分類 | マダニ科マダニ属シュルツェマダニ |
学名 | Ixodes persulcatus |
大きさ | 2.5~3.2mm |
分布 | 北海道~東北地方、中部地方山岳部 |
出現時期・場所 | 6~7月が多い 山林などのクマザサに多い |
体の前側に触脚と口部分が突出し、赤褐色が特徴的です。
比較的涼しい場所に生息しています。
痛みを伴う吸血タイプ
国内で痛みを伴う吸血タイプは、アブです。
川遊びをしていると出会う確率が高いです。
川に水を飲みに来る動物を狙っているからでしょう。
アブ
鋭い口吻(コウフン)で、皮膚を切り裂き出血させ吸血させます。
そのため、激しい痛みを感じます。
国内で代表的な4種をご紹介します。
ウシアブ
分類 | アブ科 |
学名 | Tabanus trigonus |
大きさ | 17~25mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 6~9月が多い 水田など湿った場所に多い |
写真のものは、目(複眼)が茶褐色であるが、
緑色をしているものが多く、全体的に灰緑色(たんりょくしょく・はいいどりいろ)をし、
腹部に淡黄色の三角形の斑をもつのが特徴です。
アカウシアブ
分類 | アブ科 |
学名 | Tabanus chrysurus |
大きさ | 25~30mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 6~8月が多い 草原・林 |
吸血性のアブの中で一番大きいのが特徴です。
全身が黒色とオレンジ色の縞模様となって、目(複眼)は赤紫色をしています。
(写真では緑がかった色に写っています)
キンイロアブ
分類 | アブ科 |
学名 | Tabanus sapporoensis |
大きさ | 11~15mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 7~9月が多い 山間部 |
体色が黄色っぽく、目(複眼)が黄緑色であるのが特徴です。
人を好む性質をもちます。
シロフアブ
分類 | アブ科 |
学名 | Tabanus trigeminus |
大きさ | 17~19mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 7~9月が多い 山間部 |
腹部が黒く、背側に灰色の三角斑があり、
胸部には縦縞が確認できます。
目(複眼)は金属の銅のような色をしています。
脚は黒色で真ん中あたりが灰色です。
毒体液タイプ
毒性のある体液を持つ虫たちをご紹介します。
見つけたら、絶対に素手で触らないようにしてください。
腫れや水膨れになってしまいます。
ツチハンミョウ
基本的にはこちらが何かをしない限り、攻撃性はなく害はないです。
ただし、刺激を与えてしまうと、「カンタリジン」という毒性のある物質を含む体液を分泌し、
触れると水膨れになってしまうので注意しましょう。
むかしを遡ると、植物のトリカブトとともに、
暗殺の毒薬として使用されていたこともあるそうです。
また、生態が特徴的な虫でもあります。
単独生活をするハナバチ類の巣に寄生し、
ハナバチの卵、集められた蜜や花粉を食べ成長する。
また、幼虫はイモムシのような形状をとり、
一度偽の蛹になり再び本当の蛹になる珍しい生態です。
マルクビツチハンミョウ
分類 | ツチハンミョウ科ツチハンミョウ亜科 |
学名 | Meloe corvinus |
大きさ | 12~30mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 3~7月が多い 畑周辺の草むらなど |
その名の通り、首(正しくは胸部)が丸く、黒青色をしているのが特徴です。
飛ぶことが出来ません。
マメハンミョウ
出典:Wikipedia
分類 | ツチハンミョウ科ツチハンミョウ亜科 |
学名 | Epicauta gorhami |
大きさ | 12~17mm |
分布 | 本州、四国、九州 |
出現時期・場所 | 7~8月が多い 畑周辺の草むらなど |
マメハンミョウは、ハナバチの巣への寄生ではなく、
イナゴやバッタ類の卵塊のそばに産卵し、幼虫は卵塊を食べ成長をする。
見た目の特徴は、頭が赤く、黒い背中に白っぽい縦縞が特徴です。
ハネカクシ
名前の由来は、前側の翅が短く、後ろ側の翅を折りたたんで隠しているように見えるものがおおいためです。
ハネカクシの仲間は、体内に「ペデリン」という毒素を持ちます。
アオバアリガタハネカクシ
分類 | ハネカクシ科アリガタハネカクシ属 |
学名 | Paederus littoralis |
大きさ | 6.5~7.0mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 一年を通して 7~8月が多い 水田地帯など湿潤な平野に多い |
頭部と腹部末端が黒く、その他は橙赤色なのが特徴です
皮膚の上を歩かれただけで水膨れになることがあるので、
注意が必要です。
カミキリモドキ
形はカミキリムシに似ているが、前翅が柔らかく、触覚が細く糸状であることで見分けが出来ます。
カミキリモドキには、「カンタリジン」という毒素を体内に持っています。
モモブトカミキリモドキ
分類 | カミキリモドキ科オエデメラ属 |
学名 | Oedemera lucidicollis |
大きさ | 5.5~8.0mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 4~5月が多い タンポポの花やヘビイチゴなどのバラ科 |
その名の通り、後肢の腿節が太くなるのが特徴ですが、
腿節が太くなるのはオスだけで、メスの肢の太さはほとんど変わりません。
アオカミキリモドキ
分類 | カミキリモドキ科オエデメラ属 |
学名 | Xanthochroa waterhousei |
大きさ | 11~15mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 5~7月が多い 栗の木の花、夜間の灯火 |
橙黄色で上翅は緑色または金緑色なのが特徴です。
毒針タイプ
毒針タイプは、ハチ類です。
特に注意が必要なのは、強い毒を持ち、攻撃性の高いスズメバチ類、
そして、攻撃性は高くないが、スズメバチ同様に強い毒のアシナガバチです。
また、毒性の弱いミツバチなどの他のハチの場合でも、
2度目に刺されることは危険です。
抗原抗体反応により強いアレルギー症状(アナフィラキシーショック)
が出ることがあります。
スズメバチ
スズメバチの名前の由来は、スズメほどの大きさがある・巣がスズメの模様に似ているなどからつけられたと考えられている。
攻撃性が強いとは言うものの、本当に何もしなければむやみに襲ってくることはない。
何もせずに襲われたという場合、気付かずスズメバチの巣に近づいて
防衛の攻撃を受けた事例が多いです。
ミツバチと同等の社会性を持ち、
大きな巣を作り、女王バチを中心とした群れを形成する。
個体同士が連携し子育てや狩りを行うことも知られている。
オオスズメバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ属 |
学名 | Vespa mandarinia |
大きさ | 26~44mm |
分布 | 北海道~九州(南限:屋久島) |
出現時期・場所 | 4~11月 |
国内最大種のハチです。
頭部はオレンジ色、胸部は黒色、腹部は黄色と黒色の縞模様、翅は茶色である事が特徴です。
簡単に見分ける方法は、腹部の2本目の黒いラインが著しく細いものはオオスズメバチです。
死亡事故の一番多い虫です。
キイロスズメバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ属 |
学名 | vespa simillima xanthoptera |
大きさ | 17~26mm |
分布 | 北海道~九州(南限:屋久島) |
出現時期・場所 | 5~11月 都市部でも良く見られる |
ケブカスズメバチ(vespa simillima)の亜種です。
北海道では、ケブカスズメバチが生息しています。
本州以南ではキイロスズメバチが生息しています。
スズメバチの仲間の中では最も小型です。
頭部が黄色、胸部は黒色で肩板などが黄色、腹部は濃褐色と黄色の縞模様、
全体的に黄褐色の毛でおおわれています。
全体的に黄色いイメージをしていたら、キイロスズメバチ・ケブカスズメバチです。
他のスズメバチと比較しても、攻撃性が高く、
巣から10mもの距離があっても警戒音(牙を打ち鳴らす音)を発したり、
警戒音すら発せず集団で襲い掛かってくることがあるため注意が必要です。
刺傷事故が一番多いのはこの種です。
コガタスズメバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ属 |
学名 | Vespa analis |
大きさ | 19~29mm |
分布 | 北海道~九州、南西諸島 |
出現時期・場所 | 5~11月 都市部でも良く見られる |
キイロスズメバチに次いで都市部でも多く見られるスズメバチの仲間です。
オオスズメバチに似ていますが、簡単に見分ける方法は、
オオスズメバチの見分け方に記載した腹部の2本目の黒いラインが細くないことと、
尾先が黄色いことで見分けることが出来ます。
モンスズメバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ属 |
学名 | Vespa crabro flavofasciata |
大きさ | 19~28mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 5~11月 平野部から低山帯 |
オオスズメバチを黒くしたイメージです。
腹部の縞模様が波のような形をしているのが特徴です。
他のスズメバチと違い、夜間にも活動をします。
アシナガバチ
スズメバチ類と同じ科に属すため、生態が似ています。
しかし、性質はスズメバチより凶暴性が薄く、巣を強く刺激したり、
触るなどしない限りは攻撃してこないです。
被害に会うケースとしては、子供が巣にちょっかいを出し刺される、
市街地にも多い種のため、洗濯物などに紛れているのに気付かず
服を着てしまったり畳んだりするときに刺されることが多いようです。
また、毒性はスズメバチに比べると高くはなく、
直接の毒性においての死亡事故はほぼありません。
しかし、アナフィラキシーショックを引き起こすことに注意が必要です。
フタモンアシナガバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ属 |
学名 | Polistes chinensis |
大きさ | 12~18mm |
分布 | 本州~沖縄 |
出現時期・場所 | 4~10月 都市部にも多い |
体色は黒色で黄色の縞模様があり、腹部の2節目に黄色の丸い紋が2つあるのが特徴です。
今回ご紹介していませんが、セグロアシナガバチとともに、
都市部でよくみられる種です。
キボシアシナガバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ属 |
学名 | Polistes nipponensis |
大きさ | 13~18mm |
分布 | ほぼ日本全土 |
出現時期・場所 | 4~10月 低山帯から山地 |
体色は黒色で、赤褐色の縞模様をしているのが特徴です。
他のアシナガバチより防衛本能が強いため、攻撃性がすこし強い傾向があります。
巣への刺激に気を付けましょう。
巣は特徴的で、部屋の蓋が黄色なので簡単に見分けることが出来ます。
キアシナガバチ
分類 | スズメバチ科スズメバチ属 |
学名 | Polistes rothneyi |
大きさ | 18~26mm |
分布 | 本州~九州(南限:屋久島) |
出現時期・場所 | 5~11月 平野部から低山帯 |
国内で最も大きいアシナガバチの種です。
特徴は、写真では見にくいのですが、腹部の上の胸部に縦の2つの模様が入ることが
最もわかりやすい特徴です。
また、オスでは触角の先が太いのも特徴となります。(写真参照)
咬毒タイプ
毒を持つアゴで咬むタイプです。
国内ではムカデがそのタイプとなります。
ムカデ
アゴから酸性の毒を出し、咬まれると強い痛みを引き起こします。
ムカデは、一つの体節に一対の脚があり、種により、脚の対の数は異なります。
ちなみに、ムカデの漢字は百足ですが、丁度50対(100本)の脚をもつ種は居ません。
トビズムカデ
出典:Wikipedia
分類 | オオムカデ科オオムカデ属 |
学名 | Scolopendra subspinipes mutilans |
大きさ | 8~15cm |
分布 | 本州~沖縄 |
出現時期・場所 | 4~11月 朽木・雑木林・落葉 |
国内最大のムカデです。
毒のアゴで咬まれると、激しい痛みを感じます。
症状が重いと、頭痛や呼吸が苦しくなったりします。
体色は、個体により変異が激しく、一定の特徴はないです。
脚の本数は、21対42本です。
驚くべきことに、5~7年も長生きをします。
アオズムカデ
出典:Wikipedia
分類 | オオムカデ科オオムカデ属 |
学名 | Scolopendra subspinipes japonica |
大きさ | 5~12cm |
分布 | 本州~沖縄 |
出現時期・場所 | 4~11月 森林・草むら・田畑・民家周辺 |
トビズムカデに似ていますが、一回り小さいサイズです。
咬まれるとかなり痛みます。
体色は、頭と胴は青色・青紫色で、触角が黄色いものと赤いものがいます。
脚の数はトビズムカデと同様に21対42本です。
体液ガスタイプ
体内で化学反応を起こし、毒ガスを吹き出すタイプです。
毒ガスは皮膚につくとヒリヒリする体液が霧状になったものです。
目に入った場合、失明をする可能性があるので注意が必要です。
ガスを作るメカニズムは、
おしりの周辺の貯蔵室に、還元剤の「ヒドロキノン」と「過酸化水素」を別々に持ち、
刺激を受けると反応室に送り、酵素の作用で化学反応を起こし、
「ベンゾキノン」という高熱のガスを作り吹き出します。
ホソクビゴミムシ
分類 | ホソクビゴミムシ科 |
学名 | Brachinus scotomedes |
大きさ | 11~15mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 4~10月 森林・湿地・河川敷 |
特徴は、上翅は黒色に近く、光沢がなく黄褐色の毛が一面に生えています。
夜行性で昼間は石や倒木の下に潜んでいます。
ミイデラゴミムシ
分類 | ホソクビゴミムシ科 |
学名 | Pheropsophus jessoensis |
大きさ | 11~18mm |
分布 | 北海道~九州(南限:奄美) |
出現時期・場所 | 4~10月 湿り気のある平地に多い |
他のゴミムシに比べ、とても派手な姿をしているのが特徴です。
写真のように体色が黄色で褐色の斑を持っています。
ホソクビゴミムシと同様に夜行性で昼間は石や倒木の下に潜んでいます。
オサムシ
カタツムリやミミズなどを食べるコウチュウの仲間です。
ホソクビゴミムシの仲間と同様に刺激を受けると腹部の先から酸性の高温ガスを吹き出します。
マイマイカブリ
分類 | オサムシ科マイマイカブリ属 |
学名 | Damaster blaptoides |
大きさ | 30~70mm |
分布 | 北海道~九州(南限:屋久島) |
出現時期・場所 | 4~10月 森林と周辺 |
特徴は長いヒョウタンに長い触角と脚が生えたような形状をしています。
危険を感じると、メタクリル酸とエタクリル酸を主成分とした強い酸臭をもつ液体を吹き出します。
口吻(口のとげ)タイプ
サシガメやタガメの仲間は毒は持っていませんが、
鋭い口吻を持ち、獲物に刺して体液を吸うため、
消化液を刺した後に注入します。
刺されると激しい痛みやかゆみをもたらします。
サシガメ
カメムシとは異なり、肉食性です。
国内には人に対しての吸血性を示す種は居ませんが、
海外(南アメリカ)には人や動物に対し吸血を行うものがいます。
国内のものは刺激に対する反撃などによる攻撃です。
ヨコヅナサシガメ
出典:Wikipedia
分類 | サシガメ科ヨコヅナサシガメ属 |
学名 | Agriosphodrus dohrni |
大きさ | 16~24mm |
分布 | 本州~九州(外来種) |
出現時期・場所 | 4~10月 広葉樹の樹上 |
国内におけるサシガメの最大種です。
体色が光沢のある黒色で、頭部が細長く腹部の縁が白色をしています。
翅よりも腹部が外に迫り出し、反り返った形状をしています。
アカシマサシガメ
出典:Wikipedia
分類 | サシガメ科アカシマサシガメ属 |
学名 | Haematoloecha nigrorufa |
大きさ | 10~13mm |
分布 | 本州~九州(外来種) |
出現時期・場所 | 4~10月 地表性(草むらなど) |
黒地に赤色の斑が美しい種です。
地表性で、ヤスデ類を好物としています。
タガメ
名前の由来は、田にいる亀・田にいるカメムシからきているといわれています。
水棲の昆虫です。
タガメの仲間も、国内のサシガメと同様で、あえて人を狙って刺すことはありません。
捕まえようとしたときなどに刺される事故が多いです。
マツモムシ
出典:Wikipedia
分類 | マツモムシ科マツモムシ属 |
学名 | Notonecta triguttata |
大きさ | 11~14mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 池・沼 |
背中を下にして泳ぎ、飛び立つときにはひっくり返ります。
体は細長い楕円形の形をし、後脚は泳ぐための脚として発達しています。
灰色っぽい黄色で、黒色の斑があり綺麗な光沢をしているのが特徴です。
コオイムシ
出典:Wikipedia
分類 | コオイムシ科コオイムシ属 |
学名 | Appasus japonicus |
大きさ | 17~20mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 3~10月 水田・溜め池・用水路 |
最大の特徴は、メスがオスの背中に卵を産み、
卵を持ったままオスが生活をすることです。
平野部の水田が減ったことと、農薬の散布により数が激減し、
純絶滅危惧種に指定されています。
タガメ
出典:Wikipedia
分類 | コオイムシ科タガメ属 |
学名 | Kirkaldyia deyrolli |
大きさ | 48~65mm |
分布 | 日本全土 |
出現時期・場所 | 適水温:23~28度 水田・溜め池・用水路 |
カメムシ類・水棲昆虫を合わせた最大種です。
国内ではその数が激減し、絶滅危惧種となっています。
そのため、販売目的の捕獲と売買が禁止されてるので気を付けてください。
体色は灰褐色~褐色で、前脚が鎌の形をしているのが特徴です。
毒針毛・毒棘タイプ
ガやその幼虫の毛虫にある
毒針毛や毒棘による被害です。
ドクガ
幼虫・成虫ともにかゆみや腫れなどを引き起こす毒針毛を持ちます。
とても良く知られているのは、注意喚起が多いチャドクガですが、
その他にも毒針毛を持つ種は多く居るので気を付けてください。
毒針毛は、風などでも運ばれることがあるので、
ドクガの仲間を見付けてもむやみに近づかないようにしましょう。
毒針毛に触れてから、2~3時間で赤く腫れあがりかゆみが出ます。
1度目よりも、次回以降は抗体抗原反応により症状が重篤になることが多いです。
かゆみによりかくことで、毒針毛が広がり、患部が広がることがあります。
また、治療を放置することで、症状が重篤化し発熱やめまい、嘔吐などを引き起こすことがあるので、必ず皮膚科を受診してください。
チャドクガ
出典:Wikipedia チャドクガ幼虫
出典:Wikipedia チャドクガ成虫
分類 | ドクガ科ドクガ属 |
学名 | Euproctis pseudoconspersa |
大きさ | 幼虫:~25mm 成虫:開帳25~35mm |
分布 | 本州~九州 |
出現時期・場所 | 幼虫は4~10月に2回発生 ツバキ科の植物 |
幼虫は淡黄褐色で、集団で生活をしているのが特徴です。
成虫は薄暗い場所やツバキ科の植物などに頭を下にしてとまっていることが多いです。
ドクガ
出典:柏崎市
ドクガ幼虫出典:柏崎市
ドクガ成虫
分類 | ドクガ科ドクガ属 |
学名 | Artaxa subflava |
大きさ | 幼虫:~40mm 成虫:開帳20~41mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 幼虫は6~8月に発生 カキ・コナラ・ハマナス・イタドリ・サクラ |
幼虫は、黒色で背中にオレンジ色の縦じまをしているのが特徴です。
モンシロドクガ
モンシロドクガ幼虫
出典:Wikipedia
モンシロドクガ成虫
分類 | ドクガ科ドクガ属 |
学名 | Sphrageidus similis |
大きさ | 幼虫:~25mm 成虫:開帳24~39mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 成虫は5~6月・8~9月に発生 幼虫で越冬 サクラ・ウメ・クリ・クワ |
成虫はほぼ純白で、前翅の後ろ端に黒褐色または茶色の紋があるのが特徴です。
幼虫の色彩には2通りあり、写真の黒系と、もう一つ黄色系があります。
キドクガ

キドクガ幼虫

キドクガ成虫
分類 | ドクガ科ドクガ属 |
学名 | Euproctis piperita |
大きさ | 幼虫:~25mm 成虫:開帳25~38mm |
分布 | 北海道~九州(南限:屋久島) |
出現時期・場所 | 成虫は5~9月に発生 幼虫は6~7月・9月~4月 カバノキ科、カエデ科 |
幼虫はモンシロドクガと似ています。
写真ではわかりにくいですが、胸の下あたりに長い黒い毛束が2つあるのが特徴です。
成虫は名前の通り、全体的に黄色をして、前翅に茶色っぽい斑があり、
止まり方が特徴的です。
前脚を前で、中脚を左右に広げて止まります。
イラガ
イラガの仲間は、幼虫の時にのみ毒棘を持っています。
毒棘に刺されると、電気が走ったような痛みを感じます。
イラガ

イラガ幼虫
分類 | イラガ科イラガ属 |
学名 | Monema flavescens |
大きさ | 幼虫:~25mm 成虫:開帳30mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 成虫は6月頃に発生 幼虫は7~8月 落葉広葉樹 |
幼虫の特徴は、ずんぐりむっくりとした体形で、
ウミウシのような形をしています。
そして、棘がいっぱいあるのが特徴となります。
成虫は無毒なため割愛しました。
悪臭タイプ
悪臭と言ったらカメムシ!
カメムシ類は自身の身を守るため、
「自分は美味しくないよ~」とアピールするために悪臭を放ちます。
カメムシ
カメムシの悪臭は、臭腺からの分泌液が臭いの元です。
分泌液の成分は、アルデヒド、エステル、酢酸、炭化水素などで、
臭いの主成分はヘキサナール、トランス-2-ヘキサナールという成分です。
実は、カメムシは自身の分泌液が有害です。
良く、キャンプなどで見つけると
ペットボトルで吸って捕獲し後で放すなどすると思いますが、
ペットボトル内で刺激を与えてしまうと、
自身の分泌液で失神や、最悪死に至ってしまいます。。。
ちょっと残念ですね(笑
ハサミツノカメムシ
出典:Wikipedia
分類 | ツノカメムシ科ツノカメムシ属 |
学名 | Acanthosoma labiduroides |
大きさ | 18mm |
分布 | 北海道~九州 |
出現時期・場所 | 4~10月 森林(ミズキ、ヤマウルシ、サンショウ) |
体色は緑色で、翅の柔らかい部分が暗褐色、
胸の両側が赤いのが特徴です。
カメムシ類は基本的に同じような体系をしています。
臭いには気をつけましょう。
まとめ
これだけの会ったら嫌な虫が自然の多い場所にはいっぱいいます。
これらの虫たちに悩まされないよう準備をして臨むことで、
準備しなかった、足りなかったという場合と
楽しめる度合いがとても変わってしまいます。
準備を怠らず、快適で楽しいアウトドアライフを楽しみましょう!
虫の対策の基本は以下の記事を参照してください。 管理人hiro(@DoorLoves)です。 キャンプやアウトドアでの活動での虫対策の基本をご紹介します。 虫が嫌いな方にとっても有効な虫全般に対する対策として役立つはずです。 気候の良い時期は、自然 ...
吸血を主とした虫の対策を書いています。
キャンプ・アウトドアでの虫対策予防の基本
個々の対策等はまた別の記事としようと思っています。