管理人hiro(@DoorLoves)です。
キャンプでのテントにおいてペグはお家の基礎に当たります。
お家は基礎があってこそ建てることができ、基礎がしっかりとしなければお家はしっかりと建てることが出来ません。
しっかりとしたペグダウン（ペグ打ち）をして、ちょっと荒れた天気でも問題にならないテントを設営しましょう。
こんな方におすすめ
- ペグに関して知りたい方
- 正しいペグダウンの方法を知りたい方
- ペグの種類や最適なシチュエーションを知りたい方
たまに、少しの強めの風でテントが裏返ってしまっていたりすることを見かけます。
ペグダウンをしていないか、正しいペグダウンが出来ていないためでしょう。
冬季は暖房機器やその他の火器を使用することが多くなるかと思います。
しっかりとしたペグダウンを行わないと火災などの原因にも繋がります。
また、強風で煽られペグが抜け飛んでしまい人にけがを負わせてしまったりすることも考えられます。
管理人hiroも急な天候の悪化に遭遇したことが何度かあります。
急な大雨と強風が遠くから音を立てて迫ってきました。
一度は昼間で雷鳴を伴ったので、少し離れた駐車場に止めた車に避難をしました。
大雨・強風・雷鳴が落ち着いてテントに戻りましたが、しっかりとテントはそのままの姿勢でビクともしませんでした。
また、ある時は夜中の遠くからの風の音で目覚めました。
「ごーっ」
という音が遠くから近づいてくるんです。。。
なんだろうと思っていたら
「ざぁー！！ざぁー！！ごーっ！」
いきなりの突風レベルの風と豪雨。
1時間ぐらいで落ち着いてくれました。
朝にすべて一通り確認しましたが、特に問題なし。
しっかりとしたペグダウンを行い、ガイロープをしっかり張ることでがっちりしっかりとします。
テントのタイプによりますが、風に弱いタイプ以外はしっかりと耐えてくれるはずです。
目次
ペグダウンの方法
ペグダウン(ペグ打ち)の正しい方法をご紹介します。
トップ画像はテントフレームの固定金具のペグ穴をペグダウンしている途中の写真です。
正しいペグタウン
ガイロープ（張り縄）のペグダウンの資料写真を撮り忘れていました。。。
基本はトップ画像の角度です。
ペグが、ガイロープに対して垂直(90度)となり、地面に対しガイロープと反対側から60～90度ぐらいになるようにペグを打ちます。
（トップ画像では、リングが付いたフレーム固定のパーツのロープ状の部分とペグが垂直になり、手前側からみて地面から60度の角度でペグダウンされています）
図解をすると下記のようになります。
図を描くスキルが低くてすみません。
ガイロープに引っ張られる力をペグが受け止める形です。
強風時などは、長いペグを使うとさらに安定します。
また、ペグダウンの地面の状態などで使用するペグを使い分けることが出来るとさらに安全にテントを張ることが出来ます。
誤ったペグダウン
一番いけないペグ打ちは、ガイロープやテントフレームの力がかかる方向と同じ方向にさしてしまうことです。
この場合、少しの風でもテントが煽られると、ガイロープが引っ張られペグがするっと抜けてしまいます。
また、地面が緩くペグが安定していない場合なども抜けやすくなります。
ペグ打ちする場所との相性などは後述しています。
ペグ打ちのコツ
ペグ打ちのコツは、釘打ちと同じようにすることです。
小学校・中学校の図工などで釘打ちは必ずと言って良いほど皆さん経験しているんじゃないでしょうか。
釘打ち、覚えていらっしゃいますか？
手順１
画像のように最初は利き手ではない方の手で釘を持ち、角度がズレないように優しく打ちます
優しく打つことで、釘の頭を外すことがありません
手順２
打ち込んだ釘が安定したら、利き手ではない方の手を釘から外して強めに打ち込んでいきます
角度がズレたらハンマーで横から軽くたたいて修正します
（注意：明らかに体の向きがおかしいです。写真撮ると言ったらズレられたから・・・
本来は真正面から打つべきです）
ペグ打ちは、釘がペグ、金槌がペグハンマーに代わっただけです。
最初から思い切りたたいてペグの頭を外してしまうと思わぬケガをしてしまいます。
最初は優しくです！！
ペグの種類
ペグには材質と形状で分けることが出来ます。
それぞれの特徴を見てみましょう。
ペグの材質
市販されているペグの材質は以下です。
これ以外の材質のペグは市販では見たことは管理人hiroはみたことがありません。
もしかしたら、知らない材質のものがあるかもしれません。
ペグの材質
- プラスチック
- アルミ
- ジュラルミン
- ステンレス
- スチール
- 鍛造スチール
- チタン
それぞれの特徴を見ていきましょう。
プラスチック
特徴は何といっても、リーズナブルさ！
1本あたり100円あたりから販売されているものもあります。
テント購入時のセットのペグはこのプラスチックペグが多いかと思います。
また、軽いことも特徴です。
ただし、材質の特性上脆さがあり、硬い地盤には負けてしまう弱さがあります。
やわらかい地盤や湿り気のある時には威力を発揮します。
ペグダウン時には、金属製のペグハンマーは向きません。
衝撃が強すぎて折れてしまうことがあります。
材質のやわらかいゴムハンマーが最適です。
アルミ
ビールの缶などに使われるアルミもペグの材質として使用されます。
金属類の中では１・２を争う軽量級です。
中学の化学の授業、覚えてますでしょうか？
元素記号を覚えさせられた記憶があるのではないでしょうか。
金属の性質を持つ元素の中で、5番目の軽さの質量です。
(1つはNa ナトリウムなので、金属とは言えない気がしますが・・・）
ただし、ご紹介する他の金属製のペグよりも強度は落ちてしまいます。
硬い地盤や石が多い場所では、ペグの先端がつぶれたり、ペグ自身が曲がってしまったりすることがあります。
ジュラルミン
ジュラルミンはアルミの合金です。
アルミに銅やマグネシウムなどの他の金属を混ぜアルミよりも強度を増したものです。
ジュラルミンと聞くと、ジュラルミンケースケースを思い浮かべるのではないでしょうか。
その他にジュラルミンが使用されているものは、加工のしやすさと軽量性の特徴を生かし、航空宇宙機器や船舶・自動車・鉄道などに使用されています。
アルミよりも強度が強いと言えども、軽金属の部類には変わりありません。
強度を過信しないようにしましょう。
アルミとジュラルミンともにとても軽量で可搬性が高いながらそれなりの強度を持つことが最大の特徴で、登山などで利用されることが多いペグの材質です。
ステンレス
ご家庭の台所のシンクなどに使われる、耐腐食性の強い鉄の合金です。
鉄にクロムを一定量混ぜた合金です。
硬度が後述のスチール（普通鋼）や鍛造スチールペグよりも強く、さらにステンレスの特徴である耐腐食性により錆びない（錆びにくい）ことが特徴です。
金属としての強度が強いため、薄手に加工されたペグなども製品化されています。
スティックペグと呼ばれています。
スチール
こちらのスチール（鉄）のペグもプラスチックペグと同様にテントの付属ペグとして同封されていることが多いです。
出典：Amazon
こんな感じのペグを見たことないでしょうか。
テントの付属ペグはもっと簡易なつくりをしているかもしれません。
鍛造スチール
強度の強いペグとして今でも人気です。
鍛造とは金属を叩いて成型するものです。
鋳物（型に溶けた金属を流して固めたもの）よりも金属の強度が強くなります。
日本では、日本刀や包丁などが同じようなつくり方です。
よく知られているのは、スノーピークさんのソリッドステークですね。
チタン
最近見かけるようになりました。
チタンの流通量が増えたのでしょうか？
理由は定かではないですが、チタン製のペグが現れ始めたのはここ数年。
2020年ぐらいから扱いと種類が増えた記憶です。
特徴は何と言っても軽さと強度！
アルミペグに匹敵する軽さですが、強度は鍛造スチールをしのぐ強さをもちます。
デザインが直線的なネイルペグの形状をしているものが多く、
抜くときに苦労することがあります。
しかし最近では鍛造スチールペグのような形状をした製品も出ているので扱いやすくなってきています。
出典：Amazon
ペグの形状
市販されているペグの代表的なペグの形状は以下です。
ペグの材質
- ピンペグ
- ネイルペグ
- Y字V字ペグ
- U字ペグ
- スティックペグ
- 鍛造ペグ
- スクリューペグ
ピンペグ
ヘッドの部分が円やフックなどの形をしたペグです。
打点が平らではなく安定していないので打ちにくいこともあります。
テントの付属ペグとして同封されることが多いです。
製造コストも低いためお手頃な価格で手に入れることが出来ます。
出典：Amazon
ネイルペグ
ネイルとは釘のことです。
そのまま釘と同じような形をしたペグです。
本体のペグに、ガイロープを掛けるためのプラスチック部分がついているものが多いです。
ヘッドの部分が釘と同様に平らで打ち込みやすいのが特徴です。
ただし、ロープを掛けるプラスチック部分が傷みやすく強度にかけてしまう点が難点です。
価格は製造のしやすさからかお手頃の価格帯です。
出典：Amazon
Y字V字ペグ
ペグの断面がV字やY字をしたペグです。
ピンペグやネイルペグに比べると接触面積が大きいため抜けにくいのが特徴です。
また、形状としてスタッキング（重ねること）がし易くコンパクトになります。
使用する場面では、多くの人が愛用する鍛造スチールペグよりも力を発揮することがあります。
後述するペグの材質と形状による向き不向きの章を参照ください。
V字とY字の違いは、ペグ自身の強度に差が出てきます。
ペグの構造に1本支柱のあるなしで横方向の曲がり強度に大きな差があります。
出典：Amazon
U字ペグ
断面がV字と似ていますが丸みを帯び、Uの形をしているのが特徴です。
特徴は、V字やY字と同様です。
出典：Amazon
スティックペグ
一枚の金属板をペグの形に切り抜いて作成したスティック状のペグです。
使用素材によってはとても軽くなり、重ねることで携行しやすいのが特徴です。
登山に使われることが多いようです。
円柱形の形よりも、角ばった形状の方が地面との摩擦が上がり抜けにくいです。
軽量を求めた素材では強度が弱くなる傾向があります。
また、フック部分が小さいものが多くガイロープなどを掛けにくいことがあります。
出典：Amazon
鍛造ペグ
キャンパーに最も多く利用されているペグ形状ではないかと思います。
材質でもご紹介しましたが、snowpeakさんが販売しているソリッドステークが鍛造ペグを日本に広げたと言って良いのではないでしょうか。
幅広い状況下で安定した能力を発揮するオールラウンダーです。
中でも硬い地面での対応力はピカイチです。
デメリットは、頑丈がために重量がとても重いという点です。
スクリューペグ
ワインオープナーのようなスクリューの形をしたペグです。
砂地で使用することに特化したペグです。
他のペグではどうにもならない砂地での固定に使用します。
このペグに関しては打つのではなくねじ込んでいくタイプです。
出典：Amazon
ペグの形状による向き不向き
ペグの形状による向き不向きを表にまとめました。
◎：最適
○：適応
△：少し劣る
×：不向き
| 砂地 | 水分を含んだ柔らかい土 | 一般的な土や芝生 | 小石等が混じる硬めの土 | 河原等 | |
| プラペグ | △ | 〇 | 〇 | × | × |
| ピンペグ | × | △ | 〇 | 〇 | △ |
| V字U字Y字ペグ | △ | ◎ | 〇 | △ | × |
| スティックペグ | × | △ | ◎ | 〇 | × |
| 鍛造ペグ | × | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
| スクリューペグ | ◎ | △ | × | × | × |
特筆すべき点は、V字U字Y字ペグの水分を含んだ柔らかい土に対する適応力です。
表面積が増え、土を受ける形状となるため、他のペグよりも優位となります。
番外編 デザインのかわいいペグ
番外編としてデザイン性の高いペグでどのようなものがあるかご紹介したいと思います。
面白いペグを多く発売しているブランドさんがあります。
HIBANASさんです。
下でご紹介するのは一部の商品です。
人型ペグ
人の形をしたペグです。
いろいろな面白い形のペグが他にもあります。
出典：HIBANAS
動物ペグ
定番の犬・猫のモチーフのペグ
出典：HIBANAS
アルファベットペグ
出典：HIBANAS
打刀
刀の形を模したステンレス製の強力なペグです。
福善さんから発売されている製品です。
出典：福善
まとめ
ペグには材質や形状により向き不向きがあり、最大の実力を発揮するシチュエーションなどが変わってきます。
より安全に快適にキャンプを楽しむためにペグの基礎知識を知っていただければ幸いです。
