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これで間違わない!ポータブル電源の選び方

2021年11月1日

ポータブル電源使用例

管理人hiro(@DoorLoves)です。

ポータブル電源は最近製品が充実しどれを選んだら良いのか難しいですよね。
この記事では、どのようなことに注意し、どんな選び方をすれば
ご自身にあったポータブル電源を手に入れることができるかをご紹介します。

ポータブル電源は現在ではまだ決してお安い買い物ではありません。
納得できる買い物になる助力になればと思います。

こんな方におすすめ

  • ポータブル電源選びに悩んでいる方
  • ポータブル電源を購入しようと思っている方
  • ポータブル電源の選び方を知りたい方

ポータブル電源選びのポイントは以下の点です。
これらの点に気を付ければ自分に合ったポータブル電源を選ぶことが出来ると思います。

ポータブル電源選びのポイント

  • 用途
  • 容量
  • 出力ポート
  • 交流電源の定格出力
  • 交流電源の波形
  • 本体サイズ・重さ
  • 充電方法
  • 安全性(PSEマーク)
  • 価格
  • 付加機能

それでは、個別にみていきましょう。

目次

ポータブル電源の使用用途

まずは、何に使うかです。
これにより方向性は大分定まるかと思います。

使用シーンは以下の例が考えられます。

代表的な使用シーン

  • キャンプ
  • デイキャンプ
  • フィッシング
  • DIYやお庭などでの作業
  • 在宅勤務
  • 防災対策

ポータブル電源をキャンプで使用の場合

一泊のキャンプで使用の場合、400Wh以上の電力量を持つものがおすすめです。

キャンプで使用したい電化製品は以下のようなモノたちです。

キャンプにあると便利な電化製品

  • 暑さ対策
    扇風機・冷風機・ミニクーラー・ポータブル冷蔵庫など
  • 寒さ対策
    電気ストーブ・こたつ・ホットカーペット・電気毛布など
  • 調理用電化製品
    小型電気ポット・小型電気ケトル・小型ホットプレート・小型IHヒーター・タコ焼き機など
  • 照明機器
    LED照明・LEDランタンなど

電子レンジやオーブン、ポータブルクーラーなどは
消費電力が大きすぎ現在のポータブル電源では使用が難しい
です。
また、調理器具や温める効果の電化製品も比較的消費電力が大きいものがおおいです。
使用の際は消費電力を確認しましょう。

ポータブル電源をデイキャンプやピクニックなどで使用の場合

デイキャンプやピクニックなどで使用の場合、200Wh以上の電力量を持つものがおすすめです。

デイキャンプやピクニックでは電源の使用時間が短いため、
一泊のキャンプ用よりも大分少ない電力量で足ります。

使用する電化製品はキャンプでの使用と大差ありません。
照明関係や温める寝具以外はほぼ同じではないでしょうか。

ポータブル電源をDIYやお庭での作業で使用の場合

電動ドリル

電気工具類の消費電力は大きいものが多いです。
そのため、大きめの1,000Wh以上のものがおすすめです。

代表的な電気工具類の消費電力は以下です。

工具 消費電力 工具 消費電力
インパクトドライバー 300~500W ハンドグラインダー 100~400W
ドリルドライバー 100~300W ジグソー 450~750W
木工用丸ノコ(125mm) 700W ディスクグラインダー(125mm) 700~800W
仕上げサンダー 200~600W 電動工具バッテリー充電器 300W

小型のDIYで使用するレベルの工具を挙げてみました。
それでも、切るものや削るもの(ノコ・ジグソー・グラインダー・サンダー)に関しては
消費電力が比較的高めであることがわかります。
余裕を持たせると1,000Wh以上が良いですね。

ポータブル電源をテレワークで使用の場合

テレワーク

皮肉にも、新型コロナウィルスにより、働き方改革が進みました。
多くの人が、新型コロナウィルスの脅威の中で、テレワークを経験したのではないでしょうか。
管理人hiroも2020年春頃に在宅勤務としてテレワークを経験しました。
SE(システムエンジニア)として、職業柄もっと早くもっと多くの機会があっても良さそうですが、これまでありませんでした。
情報システム業界としては今もテレワークは8割を超える実施となっています。
管理人hiroは毎日元気に通勤しています。。。

テレワークで必要なのは、パソコン、ネット回線、電話回線です。
他にもご職業によりさらに必要なモノがあるかもしれませんね。

ノートパソコンを利用する場合、最近の機種ではバッテリーが高容量化・省電力化が進み、連続稼働時間が9時間~12時間と一日の作業は大半内蔵のバッテリーでまかなえると思われます。
ノートパソコンの消費電力は20~50Wです。
別途ディスプレイを使用した場合、10~40Wほどです。
スマホの充電をしても高容量のものを1回充電しても15Wほどの消費電力です。
また、モバイルWi-Fiの消費電力は6Wほどです。

間を取った数字で計算すると、消費電力は80Wほどです。
8時間テレワークをすると640W+15Wで650W前後となります。
最大の計算をしていますので、500Wh以上であれば十分かと思います。

ポータブル電源を防災対策で使用の場合

防災対策で使用する場合、最大限の電力用量のものを準備することをおすすめします。
「ポータブル電源ってなんだ?」の記事でも触れましたが、国内で停電が起きた場合、おおよそ最大で2日ほどで復旧します。
その間の情報収集のための機器や連絡手段である携帯・スマホと他必要な電化製品の使用のための電力確保のためには最大限の容量を確保することが安心を与えてくれます

ポータブル電源の電力容量

前述の使用用途で大体の必要電力用量は見えてきたのではないでしょうか。
大は小を兼ねるが当てはまるものではありますが、電力容量が増えると価格と大きさ・重さが比例して大きくなる点に注意が必要です。
使用用途によるおすすめの電力容量を参考に、余裕を持たせたいならワンランク上のものなどを選ぶとよいです。

ポータブル電源の出力ポート

コンセント

出力ポートとは、電気を流す側の端子です。
ポータブル電源に設定されるポートは以下のものがあります。

ポータブル電源の出力ポート

  • ACコンセント(AC:交流)
    日本国内の国内で使用される家庭用100Vのコンセントです。
  • DCアダプター(DC:直流)
    車載製品用のアダプターです。
    12Vまたは24Vの対応の製品があります。
  • USBポート
    A-TypeのUSBポートを搭載したものが多いです。

キャンプやデイキャンプなどの使用したいシーンで、どのような電化製品を使う機会があり、どれだけ同時に使いたいかを考え条件を満たすことのできるポートの種類とポート数を兼ねそろえたポータブル電源を選びましょう。

出力ポートの種類とそれぞれの数管理人hiroのおすすめは、ACコンセントが複数あるものです。
使う機会が多いのは、断然ACコンセントの電化製品です。

ポータブル電源の交流電源の定格出力

ACコンセントが複数あるものがおすすめであることはお伝えしました。
次に、そのACコンセントにて扱える電化製品の消費電力についてです。

これまでにご紹介した家電製品や電動工具などの消費電力の記載は、定格消費電力の値です。
定格消費電力とは、通常の稼働に必要な最大の消費電力です。
また、最大消費電力という指標も存在します。
これは、電気機器が起動時などの最も電力を必要とするときの消費電力です。
テレビや蛍光灯などの照明機器などは、起動時に定格消費電力よりも大きな電力を使用することがあるため注意が必要です。

ポータブル電源の交流電源の波形

もう一つ、ACコンセントに関して注意したい点が波形です。
交流電源の波形には、3つの種類が存在します。

  • 矩形波
  • 修正正弦波(修正矩形波)
  • 正弦波

矩形波

矩形波(クケイハ)はプラスとマイナスの切り替えが直線的な波形をしているものです。
下の図が矩形波の波形です。プラスとマイナスが瞬時に切り替わっています。

矩形波

矩形波の波形

矩形波の交流電源の使用は注意が必要です。
単純な構造の電化製品(マイコンなどのコンピュータ制御されていない製品)は使用可能ですが、モーター等を使用する電化製品も注意が必要です。

修正正弦波(修正矩形波)

修正正弦波(修正矩形波)は疑似的に正弦波の波形に似せたものです。
矩形波の瞬時に代わってしまうプラスとマイナスを緩やかにしたものです。
下図が修正正弦波(修正矩形波)です。

修正正弦波(修正矩形波)

上の図は矩形波にワンクッションいれて正弦波に近づけたものです。
分かりやすくするための図ですので、修正の度合いはもっと細かなもの(多段)となるものが多いです。

矩形波と修正正弦波の交流電源となる製品はおすすめしません。
問題が起きないようにためには必ず次の正弦波の製品をご使用ください。

正弦波

正弦波は家庭のコンセントから流れる交流電源と同じ波形をしたものです。
下図が正弦波の波形です。

正弦波

最近発売されている製品の多くは正弦波となっているものが多いです。
ですが、値段が割安のものであったりすると正弦波ではないものがあるので注意したいポイントです。
大事な家電製品に故障や不具合などが発生してしまうことがありますので、購入の際には必ず確認をしましょう。

ポータブル電源の本体サイズ・重さ

現状におけるポータブル電源は、リチウムイオン電池・リチウムポリマー電池を利用したものであり、電力効率は大差がありません。
そのため、電力容量が大きくなればなるほど、重量と大きさは比例して大きくなります。

車でのキャンプではそこまで気にすることではないかもしれません。
しかし最大サイズのものとなると、重さが15Kgにも達します。
女性には持ち運びには大変な重さであると思います

また、車以外でのキャンプでは他の荷物もあり、
大きなポータブル電源を運ぶのはなかなか難しいものがあると思います。
普段の交通手段で持っていくことが容易であるかの判断は必要となります。

大まかなサイズは下の表のようになります。

電力量ランク 大きさ 重さ
200Whクラス 230×130×170mm 3Kg
400Whクラス 230×150×170mm 4Kg
700Whクラス 300×190×190mm 7Kg
1500Whクラス 350×260×260mm 16Kg

ポータブル電源の充電方法

充電方式は3タイプがあります。

  • 家庭コンセント
  • 車のDCアダプタ
  • ソーラーパネル

家庭用コンセント

おうちの家庭用コンセントです。
交流(AC)100V電源を専用のACアダプタを使用して充電します。
電力容量の大きなもので7~8時間ほどでフル充電できます。

車のDCアダプタ

新しい車から姿を消しつつあるDCアダプタです。
モバイルなどの携帯電化製品がUSB化をし、新車でDCアダプタが装備されているものが減っているそうです。
逆に、EVやハイブリッド車が増え家庭用AC電源を装備した車が増えつつあります。

DCアダプタはこんなやつです。
意外とわからないと思うので参考にわかりやすいやつ貼っておきます。

ソーラパネル

電源がなくとも充電できるエコな充電方式です。
太陽の光で電気を作り充電します。

キャンプでの連泊や災害時の充電にとても役立ちます。
キャンピングカーなどでも良く使われるシステムで、車の天井に設置し走行移動時などの昼間に充電を行い半永久的に電源からの充電を不要とする自給自足のシステムを構築したものさえも存在します。

天候にも左右されるため充電効率はそこまで高くないため、緊急時以外は補足的な役割と考えるとよいと思います。
大容量のポータブル電源をソーラーパネルのみで充電しようとすると、丸一日以上の時間を要するような感じです。

ポータブル電源の安全性

ポータブル電源は、PSEマークの表示義務の対象外です。
よく、PSEマークの入ったポータブル電源を選びましょうという記載を見ますが、正確には間違いですので気を付けてください。
ポータブル電源のセットとして、家庭用ACコンセントから充電するために付属するACアダプタにはPSE表示が義務付けられています。

蓄電池やインバータ(変圧機)には必要となります。
蓄電池の定義は、直流電源にて出力するものとなります。(例:モバイルバッテリー)

PSEマークってなんだ?

ひし形PSEマーク丸型PSEマーク

PSEマークには上記の2つの種類があります。
これらを分けるのは、特に危険が及ぶ恐れのある電気用品かそれ以外のものかです。

左側の図、ひし形のPSEマークは特に危険が及ぶ恐れのある電気用品に用いられる安全を証明するマークです。
右側の図、丸型のPSEマークは特に危険が及ぶ恐れのある電気用品以外のものです。

あくまで、ポータブル電源本体はPSEマークの対象外であることは覚えておいてください。

ポータブル電源の安全性基準

では、ポータブル電源の安全性の基準はどうすればよいのでしょうか。
法律や決まった規格はないのが現状です。

ポータブル電源は、リチウムイオンやリチウムポリマーなどを使用しているので発熱や爆発・火災などの危険性があるものです。
正直、この方法しかないのですが、信頼性の高いメーカーの製品を選ぶことに尽きます。
メーカー保証の長いものや過去に事故など聞いたことがないメーカーさんを選びましょう。

ポータブル電源のメーカーさんに関しては以下の記事を見てください。

また、前述しましたが付属のACアダプタにPSEマークが認定されていることは一つの目安になります
PSEマークには、日本国内の事業者(製造または輸入)の会社名が記載されます。
明らかにおかしいものなどが出回っているようです。
そのあたりも注意してみてください。

ポータブル電源の価格

メーカーさんや販売経路などで価格帯にも差が出ますが、おおよその価格帯を挙げておきます。
なかなか値段の張るお買い物であると思います。
ご予算に関しても重要な一つのポイントであると思います。

お値段を安く手に入れるには、セールやいろいろな販路をチェックしてお買い得な販路とタイミングで買うことが最良の手段です。

電力量ランク 価格相場
200Whクラス 20,000円前後
400Whクラス 40,000円前後
700Whクラス 70,000~80,000円前後
1500Whクラス 150,000円程度

ポータブル電源の付加機能

付加機能には下記のような機能などがあります。
使うシチュエーションで付加機能が付いたものなどを選ぶとよいと思います。

ポータブル電源の代表的な付加機能

  • LEDライト
  • 防水・防塵
  • ワイヤレス充電
  • パススルー

パススルーはあまり聞き慣れない言葉だと思います。
これは、ポータブル電源を充電しつつ電気機器を使用した場合、充電池からの使用ではなく充電のための入力電気をそのまま利用するものです。

カタログの確認ポイント

下記の画像はあるポータブル電源のカタログ値です。

ポータブル電源カタログ値

カタログなどで確認しやすいものや、確認しておきたいものをリストアップします。

今までの説明でサイズや重量、定格容量などはご説明しました。
カタログでは上記のように細かい数字にて記載されています。
数値だけで大きさはなかなか想像・判断できないと思いますので実際の製品を現物で見ることをお勧めします。

確認すべきポイントは出力ポートです。
上記の例ですと、AC(交流)での出力は2つあり、2つでの合計が500Wまでの出力であることがわかります。
また、瞬間最大の電力量も1,000Wと記載があります。
利用したい家電の最大消費電力がこの数値以下であることの確認が必要となります。

また、上の例ではUSB-A、USB-Cのそれぞれのポート、DC(直流)シガーソケットが出力ポートとして配備されていることがわかります。

まとめ

ポータブル電源は、ご紹介したように未だ高価な部類に入るものです。
使用シーンや価格などで最良のものを選択できる一助になれば幸いです。

おすすめのポータブル電源はまた別の記事でご紹介しようと思います。

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hiro

サイト運営者、hiroです。 アウトドア・フィッシング・DIYを中心に有益な情報を発信したいと思っています。キャンプは子供の頃から経験しています。本格的に始めたのは15年前程。経験などを織り交ぜていければと思っています。 生物系大学卒業で、本業は保険系システムエンジニアです。 詳しくはAboutをご覧下さい。

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